2010年03月05日

十五万六千円の結納金_3

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 昭和二十四年にシベリアから帰還して、さあ平和な世の中で思い切り浪曲がやれるぞ、とそのことがただ嬉しくって、南篠文若一座を率いて地方を回り続けていました。

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抑留から帰国して3年。三波自身に持ち家はなく、全財産はこの貯金だけのようなものだったそうです。
 ではまた、来週金曜日に。

2010年02月26日

十五万六千円の結納金_2

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 もっとも、こんなこともありました。

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 自叙伝『すべてを我が師として』にも書いてありますが、友人の紹介で生涯の伴侶に巡り会った時のことです。三波は当時痩せていて、若い時の王貞治氏のようなベース型の顔をしており、そこに綺麗に撫で付けられたオールバックの髪、近眼メガネ、白い開襟シャツに地味なジャケットです。私も当時の写真を見たのですが、母に同感。「税務署の方から来ましたー」と玄関を入って来そう…。でも笑顔が底抜けに明る過ぎる税務署の人だったですが(笑)。
ではまた、来週金曜日に。

2010年02月19日

十五万六千円の結納金_1

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 これだけ働いたから、どれだけの収入があって、生活に必要な分がこれだけ残って、また、これだけ働いて・・・・・・。

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 あくまで私の個人的な考えなのですが、演者は、私生活においてお金の勘定をしないで済むならばしないに越したことはないと思ったり致します。もちろん生活上の普通の算数は必須事項ですが、余計なことでお金勘定をしていると、どうしても人相に出るような気がするのです。そのデンで言いましたら「みんな妻任せです」という三波はよかったでしたが、その分母は大変でした(笑)。
 ではまた、来週金曜日に。

2010年02月12日

弘法も筆を選ぶ 2

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 毛筆はさらに選びます。
手紙にはこれ、色紙にはこれ、もっと大きな書にはこれ、と決めて五十本ほど持っています。

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 三波が先様にお送りした、長ーい巻紙の手紙は、ところによっては表装されて保存頂いているようです(冷汗…)。 
 ではまた、来週金曜日に。

2010年02月05日

弘法も筆を選ぶ 1

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 あるクイズ番組に出たら、三波春夫のイメージは?」という出題に対して、通行人の方が街頭インタビューで答えるというおもしろいコーナーがありました。

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良い声と声量には睡眠が大事。
 これは三波の周囲にとっての鉄則でしたから、私もムカシから父の起床が午前10時を回ろうが、「良く寝て頂いてヨカッタです!」という気持ち以外になにもありませんでした(笑)。三波春夫の時間割はずっと、昼は公演や収録、夜に原稿を書くというものだったこともありまして。朝の訓示もない人でヨカッタです…。
 本文にありました舞台衣装のことですが、贅沢とはいえないと思いますし、舞台のきものをお客様が楽しみにしていらっしゃることを承知しており、ご期待にこたえるように、呉服店に発注してデザイン等を指示する担当の母が細かく神経を配って衣装を作っていました。ですので、三波自身はお値段を詳しくは知らなかったと思います。
 「舞台衣装は良いものを、本物を着る」という母の揺るがぬ方針を熟知していたから書いているのでしょう。万年筆などの筆記具は、三波が自分で選んで買い物をする数少ない品のひとつでした。
 ではまた、来週金曜日に。

2010年01月29日

短期は損気 3

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 確かにそのとおりだと思いました。
仕事の時は誰しも、これが最高だと信じて取り組みます。

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 三波の公演のバンドメンバーは、終演後に皆「今日も『やったーっ!』って気がする」と…。そう口に出す方もいれば、ドッと疲れた方もいて。三波春夫の歌は、ふつうサイズの歌謡曲はまだしも、長編歌謡浪曲の伴奏をするとなりますと、根本が浪曲の伴奏である三味線のテを演奏することになるので、バンド本来の洋楽要素だけではなく、超がつくほど“間(マ)”が大事、ニュアンスも大事。それを大勢で息を揃えて演奏するのは、指揮者も大変でプレーヤーも汗!です。
 でも、「プロの仕事をしたーって感じ、を持って、一日の仕事が終われるのが良い」と、いつも頑張ってくれていました。
 ではまた、来週金曜日に。

2010年01月22日

短気は損気 2

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

ある著名な評論家の方がこんなことを教えてくれたことがあります。

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 本文で評論家の言葉が書かれています。
実演家に関わる評論には舞台評論がありますが、三波は舞台の評論家の方々のご意見もきちんと拝聴していましたが、やはりお客様のご感想をとても大事にしていました。浪曲家だった若い時期には、自分の舞台が終わったあとにすぐに着替えてちょっと帽子などを被って変装?し、お帰りになるお客様の人波に混じって歩いて、どんな感想をおしゃべりしていらっしゃるかを聞くこともしていたようです。
 ではまた、来週金曜日に。

2010年01月15日

短気は損気 1

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 釣り人には意外に短気が多いそうです。

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 本年最初の更新を致しました。この一年もどうぞよろしくお願いいたします。
 さて、本日の本文は短気からの行動についてです。前にもお話ししたとおり、亥年生まれの猪突猛進型の三波春夫は、仕事に入るとまっすぐに集中していくアツイ人でした。ですから、お客様に最高のショウをお見せしたいという思いで一所懸命に仕事をしているときに不熱心なスタッフがいると、それがとっても厭だったようです。座長を務める方はどなたでもそうだと思いますし、仕事であれ遊びであれ、皆で力を合わせて何かをするときにはそういうものですよね。ただし、コーラの瓶はいけません…。というのと、ムカシはコーラは瓶が当たり前だったとはいえ、あまりコーラ瓶が三波の周りにあった試しは無いので…その時にたまたま飲んだものだったのでしょうけれど、不思議なものです。とにかく、人間どんな事があってもキレたらいけませんね。キレた方が人間が小さいことになってしまうのだと肝に銘じるくらいが良いのかもしれません。
 ではまた、来週金曜日に。

2009年12月25日

お客様は神様です 3

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 さて、広く世間の人に知っていただいた「お客様は神様です」の語は、どのようにして拡がることになったのか、後世のために?その記録をすこし。

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 「お客様は神様です」の本意につきましては、オフィシャルサイトにてご覧いただけましたら幸いです。
 さて、前回お知らせいたしましたが、明日NHK総合テレビにて、『昭和歌謡黄金時代~三波春夫と村田英雄~』がオンエアされます。午前10:05~11:35です。
なお、北海道のみ、12/31 10:05~11:35のオンエアとなります。
どうぞご覧ください。
 では、次回は来年1月15日(金)に更新いたします。
 本年もお世話様になりました。ありがとうございました。
 どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。 

2009年12月18日

お客様は神様です 2

三波春夫著 「三波春夫でございます」より

 ただし、手を拱ねいていては、その「神様」の姿を見ることができないことは言うまでもありません。

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 奢りの気持ち。これは、立場や職種を問わず、自分の心に絶対に育ててはいけないもの。その姿勢は父の晩年に一緒に仕事をして、勉強させてもらったように思います
 さて、「お知らせ」です。今月26日土曜日(午前10:05~11:35)にNHK総合テレビにて、『昭和歌謡黄金時代~三波春夫と村田英雄~』がオンエアされます。以前、NHKBS2で二度オンエアされたものの再々放送です。大変に好評を得た番組ですので、ぜひぜひご覧ください。なお、北海道のみ、12/31 10:05~11:35のオンエアとなります。
 ではまた、来週金曜日に。